産業廃棄物処理における中間処理とは?目的と種類・処理方法と適切な業者選びをプロが解説!
産業廃棄物の「処理」は、現代社会において避けては通れない重要な「工程」です。特に「中間処理」は、環境保護と資源の有効活用において中心的な役割を担っています。本記事では、この「産業廃棄物中間処理」について、その「種類」や「目的」、具体的な「処理」方法、そして適切な業者選びのポイントまで、プロの視点から詳しく「解説」します。
そもそも産業廃棄物の中間処理とは?最終処分との違い

産業廃棄物の「中間処理」とは、産業廃棄物を最終処分(主に埋め立て)する前に、その性状を変化させたり、リサイクル可能な状態にしたりするための「処理」のことです。産業廃棄物の「処理」は大きく「中間処理」と「最終処分」の2つに分けられ、最終処分は中間処理を経て行われるのが一般的です。
中間処理の主な目的は、産業廃棄物の減量化であり、これにより最終処分場の延命にも貢献します。中間処理は、主にゴミ処理場でおこなわれ、最終処分しやすいように性状を調整する役割を担っています。また、中間処理は中間処理業者が「処分」を行うことが義務付けられており、廃棄物の適正な処理を確保するための重要なプロセスです。
産業廃棄物処理に欠かせない中間処理の目的

産業廃棄物の中間処理を行う最大の目的は、最終処分される産業廃棄物の量を減らすことです。中間処理を行わずに産業廃棄物を埋め立ててしまうと、最終処分場がすぐに満杯になってしまう可能性があります。これを防ぐためにも、中間処理は不可欠です。
また、中間処理は、産業廃棄物が環境へ及ぼす悪影響を最小限に抑えるためにも必要です。廃棄物が持つ容量や重量、体積が小さくなることにより、風化・分解される時間を大幅に短縮できます。さらに、できる限り再利用を目的とする取り組みである「リサイクル」も、中間処理と合わせておこなわれる重要な目的の一つです。
産業廃棄物の中間処理の分類

産業廃棄物の中間処理には、その種類や性状に応じて様々な方法があります。ここでは代表的な中間処理の種類をご紹介します。
焼却
焼却は、廃棄物を燃焼させることで、その重量や体積を大幅に減量化する処理です。焼却によって生成される燃え殻は、さらに最終処分されるか、再利用される場合があります。ただし、廃棄物の種類によっては不適切な中間処理となる場合もあるため、注意が必要です。
破砕・粉砕
破砕・粉砕は、廃棄物を物理的に細かく砕くことで、容積を減少させる処理です。空き缶や段ボールなどを小さくすることで、効率的な運搬や最終処分が可能になります。細かく砕かれた廃棄物からは、リサイクル可能な資源を取り出す取り組みも行われています。
溶融
溶融は、廃棄物を高温で溶かす処理です。特に焼却で発生した燃焼灰を溶かすことで、路盤材などの原料として再利用するケースがあります。これにより、最終処分量をさらに減らすとともに、リサイクルを促進します。
脱水
脱水は、汚泥などの含水率の高い廃棄物から水分を取り除く処理です。水分を減らすことで、廃棄物の重量や体積を減らし、運搬効率を高めます。
選別
選別は、産業廃棄物を種類や目的に合わせて分別する処理です。リサイクル可能なものを効率的に選り分け、廃棄物の総量を減らすことができます。一口に産業廃棄物と言ってもその種類は多岐にわたるため、適切な中間処理のためには選別が非常に重要です。
中和(安定化)
中和(安定化)は、酸やアルカリ性の廃棄物を中和し、安定した状態に戻す処理です。これにより、人体や環境への悪影響を最小限に抑えることができます。
無害化
無害化は、ダイオキシン類やPCBなどの有害物質を含む産業廃棄物から有害物質を除去したり、分解したりする処理です。これにより、人体や環境に悪影響を及ぼさないようにし、最終処分をより安全に行うことができます。
産業廃棄物における中間処理の全体フロー

産業廃棄物の中間処理は、以下の流れで進められます。
- 1.計量と料金算出: 運搬されてきた産業廃棄物の重量が計られ、それに基づいて処理料金などが算出されます。
- 2.受入検査: マニフェストと照らし合わせ、持ち込まれた産業廃棄物の種類に間違いがないか、危険物や処理できないものが混入していないかなどを検査します。
- 3.粗選別: 問題がなければ、次に大きいものや重いものなど、産業廃棄物を大まかに分別する粗選別という工程に入ります。
- 4.中間処理: 粗選別された産業廃棄物の中から、それぞれの種類に適した中間処理(焼却、破砕、選別など)が実施されます。
産業廃棄物の中間処理に関するよくある質問

産業廃棄物の中間処理施設とは?
中間処理施設とは、産業廃棄物を最終処分する前の中間処理を行う施設です。ここでは、産業廃棄物を再利用可能な資源とそうでないものに「分別」したり、その量を最小化(減容化)したりします。また、性状が変化することなく、有害物質が溶け出さない状態にする(安定化)化学的処理を行ったり、最終処分に適した性状に整える(無害化)処理が行われます。
アスベストの中間処理はできますか?
アスベストは飛散の危険があるため、一般的な中間処理は禁止されていますが、国が認めた特別な技術(溶融・無害化)による安全な中間処理は可能です。建設現場などから出るアスベスト廃棄物の処理を委託する際は、安易に破砕などを行う中間処理業者に依頼せず、許可を持つ専門知識のある業者か、溶融や無害化の許可を持つ専門の処理業者に正しく委託しましょう。
中間処理は環境への影響を最小化し、企業の社会的価値を高める第一歩

産業廃棄物の中間処理は、単なる廃棄物の処分ではなく、環境への影響を最小化し、資源の有効活用を促進する企業の社会的責任を果たす上での第一歩です。適切な中間処理は、最終処分場の延命だけでなく、不法投棄の防止や有害物質による環境汚染のリスクを低減する効果もあります。
本記事で解説した中間処理の種類やフロー、そして業者選びのポイントを参考に、法令を遵守した適正な産業廃棄物処理を実践し、持続可能な社会の実現に貢献しましょう。ご不明な点があれば、信頼できる専門業者に相談することをお勧めします。
